戦場のピアニスト」をやっと観た。銃声のバンバンいう映画は苦手だ。途中まで胸に鉛を押し込まれたような気分で鬱々と観ていたけど、残骸のような建物の中でドイツ人将校を前に生ける屍のごとくただ一心にピアノを弾く主人公とそのピアノの音色は、この上なく悲惨だけど、驚くほど、とても美しかった。
 
昔はハッピーエンドの映画はあまり好きじゃなかった。今は、そうでもない。わりと好きだ。こういう映画を直視する力があまりなくなってきているのかなと思う。どっと疲れるのに、見終わったあといつまでもわたしに残って、たまに思い出してどうにもやり切れない気分になる。でも観てよかったです。いい映画でした。